地域の活動団体インタビュー中野区編〜NPO法人ZEROキッズ〜

中野生まれのZEROキッズ(ゼロキッズ)は今年設立20周年。幼児から大人まで、さまざまな文化・芸術活動を続けています。幼稚園から続けているという大学生の会員が、「目上の人からこうしなさいと言われることもなく、自然に自分で考えて行動することが身についた」と言っていたのが印象的でした。積み重ねてきた活動の歴史とこれからの目標について伺いました。

ミュージカルは、20年の活動の集大成

—ZEROキッズと言えばミュージカルというイメージがありますね

imagephoto width=300 ZEROキッズ&なかのZERO10周年記念
ZEROキッズの「Spaceファンタジー そらのふ・し・ぎ」

異年齢の集団のなかで、「そうぞう力(想像力+創造力)をテーマに五感をフルに使う多様な表現ワークショップを続けてきました。その活動の集大成が、創作ミュージカル「森」「海」「そらのふ・し・ぎ」のファンタジー三部作です。
今年は団体設立20周年でもあり、大学生や社会人に成長した会員もいます。彼女たちは「ZEROキッズはミュージカル抜きには考えられない」と言うんですね。「その時はたいへんだったけど、だから仲間になれた」「今なら、私たちが後輩に教えられる」「ミュージカルの衣装を作ったり、舞台美術もできる」と。

ときどきふらっと遊びに来る彼女たちには、ZEROキッズは “居場所”になっているし、自分の目指す仕事をZEROキッズの活動から見つけたという思いもある。子どもたちの成長にも勇気づけられて「20周年はミュージカルの年にしよう!」と思っているところです。

和の体験講座が地域の親子に人気です

—昔からあるものの良さにふれる機会を作りたい

imagephoto width=300夏休みのイベント「紅花で赤を染める」は、
自然の色でふろしきを染める実験。
きれいな紅色に染まる様子を20組以上の親子が楽しみました

夏休みに中野区立第二中学校で開いた科学体験は、紅花、藍、たまねぎの皮を使った草木染め教室。化学反応による色の変化に驚くだけでなく、草木染めをして出来上がった「ふろしき」の使い方をプロの講師に学ぶ時間も設けました。
茶道を続けている保護者の発案による「こども日本文化体験」では、和室の掃除の仕方や雑巾の絞り方やお作法も習って茶道体験をしたり、日本の季節を肌で感じながら書道や坐禅なども体験したんですよ。

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いろいろな体験や出会いが子どもの五感を刺激して、目に見えない「そうぞう力」を豊かにする。今は分からなくても、あとになって気づくことってありますね。今は面白かった、楽しかった、きれいだった、という感動をたくさん体験してほしいです。

 

子どもたちの自尊感情を育てる、ボランティア

—地域の人たちとのふれあいが、子どもの心を成長させる

imagephoto width=300杉並区内のデイケアセンターでのボランティア活動

地域のデイケアセンターにいらっしゃる高齢者の前で歌を歌ったり、皆さんとふれあう、または保育園の児童にミュージカルを見せるといった小さなボランティア活動を続けています。
ボランティアなんて言うのはおこがましいくらいですが、子どもたちは自分の好きな歌や芝居をみてもらうという軽い気持ちで行くんです。

imagephoto width=300児童館でミュージカルを上演するボランティア活動

ところが、おじいちゃんやおばあちゃんが涙を流して喜んだり、保育園児がまばたきもせず夢中になって見てくれる。そこで「自分たちが一生懸命にすることが、こんなに喜ばれるんだ」と気づく。子どもたちの自尊感情が育たなくなっていると言われている今、こういう体験は貴重です。その意味でも、こうしたボランティア活動は続けていきたいと考えています。

NPO法人 ZEROキッズ プロフィール

imagephoto width=300夏休みのイベント「紅花で赤を染める」終了後に、
講師のふろしき王子、よこやまいさおさん
(前列右から3人目)を囲んで

1993年、「なかのZEROホール」の開館記念区民参加事業として、200人の親子でのオペレッタの上演をきっかけに結成。2003年、NPO法人化。2011年にはミュージカル「ふしぎの森へ」のテーマ曲「祈り」を復興支援CDとして制作。子どもたちにできる復興支援に取組み、岩手県大槌町を訪問交流した。今後の目標は、「そうぞう力」を育む教育・文化・ネットワークの拠点、子育て支援拠点の構築。2005年音楽教育振興賞、2009年子ども環境学会活動賞、2010年博報賞受賞。現在、中野区、杉並区などを中心に活動中。

NPO法人 ZEROキッズ

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